クルービットのCTOになるまで
ーーーーWebエンジニアとしてキャリアをスタートさせたきっかけを教えて下さい。
小学生高学年~中学の頃に Perl で作られた CGI ゲームにハマり、遊びつつも自分で無料のサーバーを借りて設置したり、改造したりしていました。
ただ、特にプログラミングを仕事にしようとかそういう事は一切考えておらず、その後はしばらくはなにもしていなかったんですが、バイト中に同じような作業をしていたりしているのがめんどくさくて子どもの頃に多少勉強して使えるようになっていた Perl で仕事を効率化していたら、丁度その会社の社長の知り合いが新しく SNS サイトを作る会社を立ち上げるって話で紹介されてエンジニアになりました。
ーーーーきっかけは紹介だったんですね。 クルービットのCTOになるまではどんな仕事をしてきましたか?
最初の会社に入る時にどの言語がやりたいの?と聞かれて親が Java をやっていたので Java!と答えたんですが、入社初日に出社したら机の上に FreeBSD の分厚い本が置いてありそれを見ながらセットアップをする所から始まり、合間に Flash とかをやりつつサーバーの構築や保守をやる所からスタートしました。
それ以降もその会社では一度も Java を書く事はなく PHP でコミュニティサイトを作ったり、Sabel という PHP のフレームワークを作ったりしていました。
といっても Sabel には Sabel.js という JavaScript フレームワークも含まれており、私が JavaScript 側を書いていたのであまり PHP は使ってしませんでしたが…。
その後その会社は潰れてしまったのですが、それ以降は受託開発の会社をいくつか転々として12年ほど色々なシステムを作ってきました。
ーーーーキャリアでいうと12年ほどなんですね。 そこからクルービットのCTOになった経緯を教えて下さい。
最初の会社でも一緒に働いていた知り合いがクルービットを起業する際に誘われ、丁度技術選定とか含めもう少し自由に仕事したいなと考えていたりしていた所、ある程度自分達でイチから組織を作っていけるのは面白そうと思い入社しました。 その当時社員は知り合いと私だけだったので、技術選定とかは私がやっていましたが特にCTOとかではなく、社員が増えてきた頃にCTOと名乗り始めました。
クルービットのエンジニアとは
ーーーー今まで様々な開発会社で働かれてきたと思うのですが、 クルービットのエンジニアが他の会社のエンジニアと違うところはどんなところですか?
あんまり他のエンジニアと一緒に仕事をしてきていないのですが、言われた通りに作っておしまいって感じの人は少ないですかね。 ちゃんと顧客がどういう事をしたいのか考えたり、これってこうした方が使いやすいんじゃないの?とかそういう事を考えながら仕事をしている人は多い気がします。
ーーーーそんな組織風土をつくるために意識されていることはなにかありますか?
そうですね、ウチの場合代表が率先して「顧客への思いやりを大切にしよう」って言っている側なので、私は設計の時やレビューの時などに「こういう理由でこうした方がいいんじゃない?」とか「どういう理由でこういう仕様にしたの?」みたいな事を聞いたりして、どちらかと言うと言葉というよりかは行動で示すようにしています。
趣味について
ーーーー社内でも様々な技術カンファレンスに運営として参加されていると有名な濱中さん。 技術カンファレンスに参加するきっかけについて教えて下さい。
もともとのきっかけとしては、最初の会社が潰れたのが大きいと思います。
当時 PHP フレームワークと JavaScript フレームワークを作っており、アイデアの元にしたり高速化の方法の勉強をしたりするために色々なサイトを見ていたりしたのですが、そこで勉強会の参加日記などを見て面白そうと思っていた所、会社が潰れて時間ができたのと丁度そのタイミングでPHP勉強会がフレームワーク特集回だったので参加したのが最初のきっかけでした。
その時は運営をする事になるとは思っていなかったのですが、入社した会社で毎月イベントを開催していてその運営を任された所から運営側としても参加するようになりました。
その頃に PHPMatsuri という30時間くらいぶっつづけで開催されるハッカソンのイベントがあり一般参加として参加したのですが、朝一で行ったらそのまま当日スタッフみたいな感じで受付に立たされ、そのままスタッフと一緒にスタッフ業っぽい事をしたのが楽しすぎたのがカンファレンススタッフのきっかけかもしれません。
ーーーー今までどんなカンファレンスに参加されてきましたか?
日本でやっているPHPのカンファレンスは参加者でもスタッフでもそれ以降毎年参加できる範囲で参加していますし、PHP以外だと YAPC::Asia とか builderscon とか iOSDC Japan とかに参加しています。 ここ数年だと毎年5つ前後のカンファレンスでスタッフをやり、それ以外で片手で数えられるくらいのカンファレンスに参加していると思います。 印象深いのはやっぱり YAPC::Asia ですかね。今はお祭りっぽいカンファレンスも結構ありますが、当時私が参加していたカンファレンスだと他になく楽しかった記憶があります。 Perl のイベントなのに PHP の話がベストトークになったりしていてそういうのありなんだ!って思ったりもしましたし。
ーーーーかなりたくさんのイベントに参加されてきたんですね。 そこまで濱中さんを惹きつける技術カンファレンスの魅力とは一体何なのでしょう?
色んな人の話を聞くと刺激になるのもありますが、やっぱり人が集まって色々と話ができたり、普段会わない人とかとも会えるし、そういう所が好きですね。
スタッフとして参加する事が多いのは、最初に仕事でやっていたイベントの運営の時、発表者を探してくるのが仕事の一つだったんですが、当時その界隈に詳しくなく知ってる人がいなかったのでフォーラムとかで有名な人にひたすらオファーを投げていたんですが、その時に皆さん二つ返事で快諾していただきめちゃくちゃ優しいなぁ…コミュニティっていいなぁって思ったのと、皆が楽しめる場を作りたいって気持ちがやっぱり強いからですかね?
…あとは人見知りなのでスタッフ参加なら事前に友だち作れますし。
クルービットの今後について
ーーーーCTOとして、今後クルービットをどんな会社にしていきたいですか?
正直社員の割合も若手が多くまだまだ発展途上って感じなので、今意識しているより良い物を作ろうという気持ちを忘れずに技術力も備えた組織にしていきたいと思っています。
特にまだ「クルービットにお願いしてよかった!最高だった!」というレベルには達していないと思うので、もっともっと質を高めてお客様により良いものを提供できるよう成長する会社にしていきたいです。